奥秩父主脈縦走 三日目 唐松尾山 将監峠 その1
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この日も起床は04時30分。前夜は早々とシュラフに入ったのに寝つけずに過ごして、いつの間にか眠ったようです。
今朝もカップラーメンとパンで朝食。今回の縦走では毎朝の撤収時間を節約するためカップラーメンの朝食が続きます。なるべくコンパクトにするために、中身だけをジップロックに移して食料品用バッグに詰めてパッキングしています。
昨夜のテント場は連休初日ともあって大変賑わっていました。数えてはいないけどテントが100張ぐらいあったかも。のんびりしていると行列ができてしまうので早い時間の空いているうちにトイレを利用しておきます。
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笠取小屋 出発 06時20分
出発の支度を整えたらスマフォンでメールやSNS等をチェック。笠取小屋では、水場へ下りる道の手前にある薪置き場周辺が電波を掴みやすい場所。常連Tさんから連絡あり、昨夜のうちに一ノ瀬に到着して将監に今日上がってくるとのこと。
電波状態が良くないので通信に時間もかかります。充電しておいたバッテリも随分消耗してしまいましたが、今日の行程も短めなので問題無いでしょう。
笠取小屋と将監小屋の間のコースタイムは約4時間、たぶん午前中に到着できるはず。計画では黒槐山、唐松尾山と稜線を進みます。
他に標高を維持しながら、巻き道の様に稜線と併走するルートもあります。
しかし、黒槐分岐から先に崩落した危険箇所があると縦走の出発前に聞いていました。
06時20分 将監峠に向けて出発。昨日から何度も通った木道を緩やかに登ります。
小さな分水嶺手前を通過する時に朝食の支度をしているランナーがいました。あと少しでテント場なのにビバークした訳を聞けば、昨夜22時頃に将監小屋に寄って水を補給した時に自分の足音でテント場を騒がせてしまったとか。ここに着いたのが深夜で笠取小屋のテント場では周囲に迷惑がかかると思って登山道脇でビバークしたのこと。
深夜早朝の山は動物の活動の場になり遭遇率も上がります。通い慣れて道迷いの心配が無かったとしてもナイトハイクは避けるべき。馴染みの小屋でよく言われてます。でもこういうのもなんだか否定出来ないですね。
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最初の一滴~水干 (1,864m) 06時40分
今日は笠取山 山頂を巻いて東へ進みます。06時40分頃 多摩川最初の一滴を見られる水場への分岐に到着。
縦走装備なので登り返す心配をしながら、急な木の階段を水場へ。岩の下から染み出した水が足下で小さな川の流れを作り出しています。これが多摩川源頭。その最初の一滴を探し、ほどなく苔生した岩に滴るものを見つけました。
最初の一滴を確認した後は階段を登り返します。この階段は途中で南の雁峠方面と北の唐松尾根方面に分岐。北に進むと水干手前で巻き道に合流します。ここのベンチで小休止しますが、はじめからここにザックをデポしておけばよかった。
ベンチからすぐのところに水干(1,864m)があります。
ここが本当の多摩川源頭で山に降った雨が海に注ぎ込むまでの138kmの旅が始まる場所。
しかし、この日は干上がっていて水が滴る様子は見られませんでした。
なおも、笠取山 山頂の南側をまきながら東へ。随所に指導標識が設置された道を黒槐山(2,024m)に向かいます。
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黒槐山 (2,024m) 07時40分
水干(1,864m)から黒槐山手前のピーク(1,909m)までは緩やかに高度を上げていき、そこから黒槐山(2,024m)までの約100m約20分は地図上では急登に見えます。しかし、その山頂とその先の黒槐ノ頭は歩いている時にはどこだったかも分からないほど。たぶん小さな標識などは付けられていたんじゃないかと思いますが見落として進んでいました。後でGPSの軌跡で確認して、山頂を通過していたことが確認できました。
黒槐ノ頭から東は足元が岩稜帯に変わり、一旦高度を急に下げてから唐松尾山に向かって岩場を登り返します。そして至る所に群生した石南花の中をアップダウンするように進みます。はじめのうちは「咲いたら綺麗だろうな」と思いながら、まだ蕾もついていない枝葉を眺めていましたが、だんだん進路を塞ぐようになってきます。自分はマット等を外付しないのですが、外付してたら相当引っかかりそうです。
唐松尾山 山頂(2,109m)が近づくと、登山道を塞いでいた石楠花が途切れて視界が開ける場所があります。
遥かな南アルプスから富士山までが一望に見渡せます。ここで写真を撮りながら一旦休憩、久しぶりに景色を楽しめる場所です。しかし、この後で道を見失ってしまうことに…
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